マイクロ飛沫ーわが国で感染爆発がおきてないミステリーは、日本語という言語特性にあった。

サトウヒロシ
5 min readMar 24, 2020

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日本で、なぜ爆発がおきないのか。

それは、日本語という言語特性によるものです。

以下に書くことは、エビデンスはありません。今までのエントリとは違い、論理的な考証ではなく「勘と洞察」ですので、ホントにこんな事があったらスゴイねという話として読んでください。

日本が感染の広がりをいまのところ抑えていることが奇跡として噂になっています。公衆衛生がもともと良いとか、国民が気をつけているとか、そういう違いはあるとはおもいますが、ここまでの差になっているのは信じられません。神風です。

2月の春節で多くの中国人が日本に出入りしました。それがいま欧州で爆発をおこしているわけで、同じ初期条件だった日本で何もおきてないのは本当に奇妙です。

政府のいう3つの条件(密閉、密集、会話)を避ける行動が効いてるという説が最も有力です。しかし、皆が皆そんなに厳格にまもっているわけではないとおもいますし、どこかでなにかが起きそうなものです。単なる衛生環境や、行動様式だけではとても説明できません。

この神風の要因の候補がいくつかあがっています。遺伝的なものだとか、日本ではコロナに似た風邪が以前から蔓延していて、すでに集団免疫がでていた説など、まことしやかな噂がたっています。なにが本当なのでしょうか?

私も、この謎に、真剣に向い合ってみた結果、これしかないのではないかという結論に達しました。

クリアなヒントをあたえてくれるのが、満員電車です。密閉、密集していながらなぜ感染がおきないのか。

キーは、会話にあるのです。会話さえなければ、飛沫がおきない。感染はおこらないのです。ここまでは、うすうす理解しているひともいるとおもいます。

それに加えて決定的なのが、言語特性です。以下解説します。

日本語は、ご存知の通り、口をほとんど開かず、発話もおだやかです。近くで会話していても、ほとんど葬式状態です。

一方で、中国語や英語・イタリア語は、子音をハッキリ発音しないと通じません。たとえば”S”の音は、摩擦音ですから、相手に自分の息が噴きかかかるくらい息を強くしなさいといわれます。英会話学校で習いましたよね。中国語などは破裂音だらけ。爆発言語です。

つまり、普通にしゃべっただけでも、飛沫の量が格段に違うのですね。

NHKスペシャルに、マイクロ飛沫という実験画像がありました。マイクロ状になったウイルス飛沫が、よどんだ空気の中で1時間にわたり滞留し続けるというものです。

この実験のために、会話を撮影するというのがありましたが、かなりの違和感がありました。被験者は、かなり大きな声で叫ぶように会話していました。日本人が通常の会話でそのような発話をすることはまずありません。普通に会話していたらマイクロ飛沫は飛ばなかったのではないか?飛沫がとばないと実験が成立しないからあえて大声で喋らせた。

一方、中国語や英語ではどうでしょうか。声の量も大きく、破裂音も多く、日本人が叫ぶようにして喋るくらいの量が、通常の会話コミュニケーションの過程でマイクロ飛沫するのです。

これが、欧州や武漢の寒い密閉した環境のなかで、一気にクラスター形成につながった。

これが、私の仮説です。

とくに欧米人は、電車のなかでも隣同士にすわらず、わざわざ対面にすわって、2mくらいはある距離を大声でしゃべっています。その間に滞留するマイクロ飛沫の量は想像を絶します。同じ地下鉄といっても、NYの地下鉄では感染が連鎖しているでしょう。

とにかく日本語のマイクロ飛沫量は少ない。これは言語特性なので、そうとしか言いようがない。日本に神風が吹いたようにみえるのは、日本語という言語によるもので、つまり本当に神風かもしれません。

さて、こうなると欧米でマスクをしていなかったのは、実は致命的だったのです。マスクは感染予防にはならない、というのは本当でしょう。だからといって意味がないわけではなく、感染拡大防止には明らかに意味が有ります。無症状の感染者がスプレッダーになっているというのがコロナの大きな特徴なのですから。

マスクを馬鹿にしていた欧米では、ノーマスクの無症状者が、大きな声と、ハッキリとした子音で、信じがたい量のマイクロ飛沫を飛び散らせながら会話し、密閉空間のなかでクラスターを形成したのです。

エビデンスはありません。たんなる状況証拠からの私の推測です。要するに「勘」です。ただ、これは繰り返し私の心にひっかかっているので、きっと何かの鋭いものが自分のなかで働いているのだとおもいます。

もし、この話しが本当ならば日本人にはものすごいアドバンテージがあります。自然状態だけで再生産数Rを大きく下げる効果が言語にインプリされているのです。

どの言語がどのくらいの飛沫量なのかは、ツイッター民のさらなる研究を待ちたく思います。

(追記)日本では夫婦間で会話が世界で最短レベル・濃厚接触の頻度も最低レベルだそうです。こうしたことも有利に働きそうですね。

p.s 本エントリの仮説に関わらず、日本での感染爆発は起こる可能性は十分あると繰り返し警告しています。現在シンガポールや香港などで新たに追加されているコロナのケースは、ほとんどが欧米から帰国した自国民によるものあり、それだけで百件以上に及びます。

先週、日本でも邦人の帰国が急増しました、国民規模を考えれば、この1週間で輸入された無検査のコロナは数百件以上であった可能性があります。これが自粛の気の緩みやイベント開催とかさなって、オーバーシュートに繋がる可能性が高いと考えています。

くりかえしますが、私は陰謀説に全面依拠しません。日本はスゴイという自画自賛は控えましょう。

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